【保育園】量も質も求めなければ
待機児童がずっと問題になっているのに、一向に解決の気配がない。
建設しようとして近所に反対されるだなんて、作る側の説明不足があったとしても異常なことだ。
国の宝であるはずのこどもをなぜこんなにないがしろにするのか、理解に苦しむ。
一方、事業として様々な事業者が保育園経営に乗り出すことに懸念を示す例も見受けられる。
安易に保育園経営に乗り出しながら、質の担保がままならず、最悪乳幼児の死亡事故に繋がる事例がある状況から考えれば、そんな声も仕方ない。
しかし、中には保育園に経営という概念、事業という位置付けはそぐわないという、ややトンチンカンな意見も見受けられる。
おそらく、経営や事業という言葉から、金儲けというイメージを想起しているせいだろう。
しかし、いくら公益性の高いこととはいえ、事業として経営する視点がなければ、持続性は担保されない。
公益性の高いことは公が担うという前提が、税収の減少で崩れている今、そしてこれからの社会で、保育園をはじめとする社会事業を民が担っていく方向性には抗えない。たとえ公が担うとしても、経営面では民間の手法を取り入れていく必要性は揺るがない。
それは、保育の質を下げるということと同意ではないのであって、量を増やさねばならない現状を打破するには必須の視点なのである。
量より質ではダメなのだ。
保育園は、量も質も求めていく領域。
そして、国の宝を社会全体で育む当たり前の意識を取り戻すべく、保育園が果たすべき役割は大きいはずである。