SMILE make SMILES

ダイバーシティとユニバーサルデザインに興味あります。

差別と区別

鶴指眞澄・海老名市議がTwitterで差別発言「同性愛者は異常動物」

こういった差別思想を当たり前に表明できてしまう人が、議員という公職に就くことは許せない。
当該ツイートは削除されているが、発言の撤回はしないとする姿勢も報道に出ている。
自分とは立ち位置の異なるマイノリティは認めないと言っているも同じことで、そんなことで政治の仕事が務まってはいかんのだ。
しかも、酔った勢いで思ってもいないことを書き込んだという釈明までしていて…

まあ、キリがないので本題へ。

NewsPicksでも様々な批判のPickがされていたが、その中で気になる記述があった。

「差別はいけないが、区別は仕方ない」
同性愛者に限らず、マイノリティに対するこの手の発言は少なからずある。

そこで、差別の定義は何かを調べると、国連の「あらゆる形態の人種差別の
撤廃に関する国際条約」(人種差別撤廃条約)の第1条1にこう記されていた。

「この条約において、「人種差別」とは、人種、皮膚の色、世系又は民族的若しくは種族的出身に基づくあらゆる区別、排除、制限又は優先であって、政治的、経済的、社会的、文化的その他のあらゆる公的生活の分野における平等の立場での人権及び基本的自由を認識し、享有し又は行使することを妨げ又は害する目的又は効果を有するものをいう。」

つまり、本人の努力ではどうしようもないことで「区別すること」は完全に差別にあたる。
だから、「差別はいけないが、区別は仕方ない」っていうのは完全な誤解。
じゃあ、なぜこの手の誤解がなくならないのか。

もしかして、「同性愛」が努力すれば克服?できるものだと思われているんじゃないか。
なんというか、一種の性癖のように捉えられているんじゃないか。
そういう誤解がベースにあったままでは、真の理解は広まらず、「特殊な存在」として「区別」されてしまう。

他のマイノリティにも当てはまるかもしれないが、必要なのはそういう人たちも含めて社会なんだよっていう包摂であって、特殊でも異常でもないということ。

同性婚を権利として認めたからといって、みんなが同性婚をするようになって少子化が進むなんてことは起こり得ないし、むしろありのままであたりまえに過ごせる社会になることでみんなが過ごしやすい環境は育児にだっていい影響を与えるはずだ。

蛇足ながら、同性愛は人間以外の生物にも一定の割合で生じるという研究結果が出ているということを書いておく。