それは指導なのか、対処なのか
障害児と関わる中で、自傷や他害、パニックなどに立ち会うことがある(もちろん、てんかんなどの発作は含まず)。
自閉的傾向にある子どもの場合、特定のシチュエーションや相手に対してそういった不適応行動を起こすことも多い。
その時、その時点での危険やケガ(自他ともに)を防ぐ手立ては必要だ。
また、場合によっては服薬によるコントロールが本人にとっても必要なこともある。
だが、それが全てなのか。
危険回避や危機対応、薬の処方は、どれも「対処」だ。
しかし、自閉的傾向にある子どもであっても、発達段階にある限り「指導」によって改善や成長を促すことは可能で、かつ重要だ。
具体的にどんな指導が必要かは子どもによって違う。
しかし、場当たりだったり、個人の経験則(当事者の手記を根拠にしたものも含まれると考える)に基づいていたり、何よりも対応する人によって異なるものは、仮に指導と称していても「対処」の範囲を脱していない。
高い専門性に裏付けられ、統一性があり、長期的な視野に立った対応をして、初めて「指導」と言える。
自傷や他害、パニックは障害の特性によるものかもしれないが、根拠のある指導によって改善の余地は必ずある。
今日、大先輩の意見から感じたことを、そこはかとなく書き綴ってみた。